ライフスタイルを決める

１．自分のライフスタイルを決める

まず、あなたが農ある暮らしをはじめたいと思ったときに、最初にしなければならないこと、それは「どのようなライフスタイルを求めるのか？」を決めることです。

ほとんどの方が、
「住む場所はどうしよう？」
「どうやって稼ごう？」
「何を栽培しよう？」
「畑はどうやって借りよう？」　などなど
目先の具体的な不安要素が頭に浮かびます。

しかし一番大切なことは、あなたが今後、どのようなライフスタイルを求めるかということです。ライフスタイルを決めないまま、目先の収益や場所に固執してしまうと、気がつけば、農作業や借金に追われる毎日で、自分が想像していたものと違った・・・自分には向いてない・・・と挫折するだけです。（こういう人が本当に多いです！）

農ある暮らしといっても、多くのバリエーションがあります。
たとえば、あなたの人生に占める「農」の割合をどれくらいにするかによって、専業農家として夫婦でやっていくスタイルもあれば、半農半X的に、自分の食べる分＋αを販売する程度にとどめて、別の仕事（たとえば在宅でできるWEBデザイナーなど）で稼ぐというスタイルもあります。

すでにご結婚されている夫婦であれば、都市近郊の里山に住んで、奥様がサラリーマンやパートとして稼ぎながら、ご主人が農業に従事するという、「夫婦で半農半X」というスタイルもあります。

また同じ専業農家でも、年間５０種類を超える野菜を多品種少量で周年栽培し、個別宅配するスタイルもあれば、栽培品目を数種類に絞って、季節も限定して大手業者へ一括で卸していくスタイルもあります。家族経営していくのか？それとも人を雇って経営者としてやっていくのか？によってもずいぶん生活スタイルは異なってきます。また仲間同士、家族同士が集まって、うまく協同組合的に助け合いながら営農されている地域もあります。

まだあなたは農業の世界がまったく見えず、どんなライフスタイルがあるのかもわからない・・・という状況だと思います。情報収集をかねて、知り合いの農家の話を聞いたり、お手伝いをしてみるというのもひとつです。（最近は直売所やマルシェがはやっていますから、そこへ開店時間にいけば、農家さんと直接はなしをすることができます。農家さんにとっては、消費者と直接話ができることは嬉しいことで、話好きな人が多いですから、遠慮なく話しかけてみましょう。）

また各地域の就農支援や田舎暮らし支援をしている団体などを訪れると、農家訪問ツアーや田舎暮らし体験ツアーなどを開催しています。それに参加してみるのもいいでしょう。

そうやって情報収集しながら、自分自身や家族がどういうライフスタイルを希望するのか？をイメージすること、できればこれは譲れないという条件をいくつか決めていくことをオススメします。この時点でライフスタイルをひとつに絞る必要はありません。何パターンかに自分の中で絞り込んでおくだけで大丈夫です。

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